水質試験を怠ると!?
危険な水質事故例
定期的な水質検査を怠ったために、甚大な被害が発生した事例をご紹介します。
多くの人が口にする水だけに、定期的な検査は欠かせません。
クリプトスポリジウム集団感染(平成16年8月 神奈川県)
排水ポンプの故障によって、汚水や雑排水がビル内の受水槽水道に混入したために、
クリプトスポリジウム集団感染が発生しました。感染者数は500人以上に上り、多くの
人が激しい下痢と腹痛に襲われる大惨事となりました。
【この事故の原因】
この事故の最大の原因は、管理基準に基づく設備管理をしていなかったこと。排水ポ
ンプなどの定期的な設備点検、定期的な水質検査の重要性は明らかです。
工業用水道管誤接合(平成14年11月 東京都)
工業用水道管を一般水道管に誤って接続した事に気付かず、3年間に渡って工業用水
が一般家庭9世帯の水道に供給されるという事故が起こりました。住民は知らず知らず
のうちに工業用水を飲まされていたのです。衛生的に問題のある工業用水を飲まされて
いた世帯はたまったものではありません。
【この事故の原因】
そもそもの原因は工事ミスですが、定期的な水質検査を実施していれば早期に発見で
きたはずです。
赤痢菌集団感染事故(平成10年5月 長崎県)
飲料水に井戸水を使用している建物で、消毒塩素の自動投入装置が故障。赤痢菌に汚染された井戸水を供給してしまい、1000人超の集団感染事故となりました。
【この事故の原因】
消毒塩素自動投入装置の故障が原因ですが、やはり、生活の根幹となる水、このよう
な取り返しのつかない水質事故を未然に防ぐためにも、定期的な設備管理と水質検査が
求められています。定期的な水質検査を行っていれば、事故は最小限で防ぐことはでき
たかと思います。